Google検索で調べ物をしようとしたら、画面の上半分がAIの要約文で埋まっていた。そんな経験が増えてきた方は少なくないでしょう。「AIによる概要」(英語名 AI Overview)は2024年8月から日本でも正式に展開され、今では多くの検索クエリで検索結果の最上部に表示されます。
「邪魔だから消したい」という気持ちも、「うまく使えるなら使いたい」という気持ちも、どちらも自然な反応です。この記事では、AIによる概要をいらないと感じたときに実際に使える非表示の方法を手順別に整理したうえで、ブログやサイトを運営している方が知っておくべきSEOへの影響と、AI概要に引用されるための記事づくりの考え方もあわせてお伝えします。
「とにかく今すぐ消したい」方も、「将来に向けて対策を知りたい」方も、この1記事で必要な情報を把握できるように設計しています。ぜひ最後まで読んでみてください。
AIによる概要とは何か、まず仕組みを押さえておこう
非表示にする前に、そもそもAIによる概要がどういう仕組みで動いているかを知っておくと、対策の理由が理解しやすくなります。
AI概要はどこから情報を集めているのか
AIによる概要は、GoogleがGeminiをベースにした生成AIを使い、検索クエリに関連する複数のウェブページを参照して自動で要約文を生成し、検索結果の最上部に表示する機能です。もとはSGE(Search Generative Experience)という実験的機能でしたが、2024年5月に米国で正式リリースされ、同年8月から日本でも一般展開されました。
表示内容は単なるテキスト抜粋ではなく、AIが複数サイトの情報を再構成して生成します。回答の下には参照元ページのリンクも表示されるため、ユーザーは詳細確認のために元記事へ飛ぶこともできます。ただしAIが生成した文章にはハルシネーション(事実に反する内容の生成)が起こる可能性もあり、情報の正確性は利用者が確認する必要があります。
全ての検索で表示されるわけではない
AI概要は全クエリに対して表示されるわけではなく、「〇〇とは」「〇〇の方法」といった知識や手順を知りたいKnowクエリや、複雑な問いかけに対して表示されやすい傾向があります。一方でローカル検索(特定店舗や場所を調べるクエリ)では表示されにくいとされています。
また、Googleアカウントにログインしているかどうか、過去の検索履歴などによって、同じクエリでも表示・非表示が変わることがあります。そのため「昨日は出なかったのに今日は出る」という現象も起こり得ます。ユーザーの環境に応じて表示の仕方が異なる点は、非表示対策を難しくする一因でもあります。
消したい理由として多く挙げられる声
「AIによる概要 いらない」という検索が増えている背景には、いくつかの共通した不満があります。画面上部が要約で占有され、従来の青いリンク一覧がスクロール先に追いやられること、AI生成のため内容が不正確な場合があること、情報収集の際に一次情報源へのアクセスを重視したい人には邪魔に感じられること、などが主な理由です。
一方で、概要を便利と感じる人もいます。「邪魔と感じているのは特定の使い方をしているとき」であることが多く、目的によってオンオフを切り替えられるとより快適に使えます。
- AI概要は複数ページを参照して自動生成される要約機能で、2024年8月から日本でも展開されている
- 全クエリには表示されず、Knowクエリ・複雑な質問などで出やすい傾向がある
- ログイン状態や検索履歴によって表示有無が変わるため、挙動にばらつきがある
- 邪魔と感じる理由は画面の占有・正確性への不安・一次情報へのアクセスを妨げると感じる点など
AIによる概要を非表示にする方法、実効性が高い順に整理する
「完全にオフにする公式ボタン」は現時点では存在しません。ただし、組み合わせ次第でかなりの場面でAI概要なしの検索環境を取り戻せます。手順を実効性が高い順に整理します。
方法1:URLに「&udm=14」を追加する
最も確実性が高いとされている方法が、検索結果のURLに「&udm=14」というパラメータを追加する手法です。このパラメータを付けて検索を実行すると、AI概要を含まないシンプルなウェブリンク一覧が表示されます。スマートフォンのブラウザでも同様に有効で、URLの末尾に手動で追加するか、ブックマークとして登録しておくと毎回の手間を減らせます。
たとえば検索結果のURLが「https://www.google.com/search?q=副業+在宅」だった場合、末尾に「&udm=14」を加えて「https://www.google.com/search?q=副業+在宅&udm=14」とアクセスし直すだけです。毎回の追加が面倒な場合は、後述のブラウザ拡張機能で自動化するとよいでしょう。
方法2:検索タブで「ウェブ(Web)」フィルタを選ぶ
検索結果ページの上部に「すべて」「画像」「ニュース」などのタブが並んでいますが、その中に「ウェブ」または「Web」と表示されるフィルタを選ぶと、AI概要を含まない従来型のリンク一覧に切り替わります。追加インストール不要ですぐに使えるため、手軽に試したい方にとって最初の選択肢になります。
ただしこのフィルタは毎回手動で選ぶ必要があります。Google公式アプリではこのタブが表示されにくいケースもあるため、Googleアプリではなくブラウザ(SafariやChromeなど)から「google.com」を直接開いて検索する方が安定して使えます。
方法3:Chrome拡張機能「Hide Google AI Overviews」を使う
Chromeウェブストアで公開されている「Hide Google AI Overviews」は、インストールするだけでAI概要を自動的に非表示にしてくれる拡張機能です。一度設定すれば毎回手動操作が不要になる点が大きなメリットで、URLパラメータを毎回追加する手間を省けます。
ただし注意点もあります。Googleの仕様変更によって効果が薄れることがあること、そして信頼性の低い拡張機能をインストールすると個人情報の漏えいリスクがある点です。インストールの際はChromeウェブストアの評価・レビュー数・提供元を必ず確認し、慎重に判断してください。また、このツールは現時点ではPC版Chromeのみ対応です。
Search Labsの設定だけでは完全には消えない理由
「Search Labsで『AIによる概要など』をオフにすれば消える」という情報が一部で出回っていますが、正確ではありません。Search Labsはあくまで新機能の試験運用版のオン・オフを管理する設定で、すでに正式機能として展開されているAI概要を完全に無効にする仕組みではないからです。設定ページにも「この試験運用版を無効にしても、すべてのAIによる概要がオフになるわけではありません」と明記されています。
Googleアカウントからログアウトしたりシークレットモードを使ったりすることで表示が減るケースもありますが、完全な非表示は保証されません。「消したい」と思ったときは、前述の3手法のどれかを使う方が現実的です。
1位:URLに「&udm=14」を追加 → 最も安定。ブックマーク登録で手間を削減できる
2位:「ウェブ」フィルタを選択 → 追加ツール不要。ただし毎回手動操作が必要
3位:Chrome拡張機能を使用 → 自動化できるが仕様変更・セキュリティリスクに注意
Search Labsの設定オフ → 完全な非表示にはならないため過信しない
- 完全オフの公式スイッチは現時点で存在しない
- &udm=14パラメータが最も安定した手法として現場でも使われている
- 「ウェブ」フィルタは即効性があり追加設定不要で使いやすい
- Chrome拡張機能は便利だが仕様変更・信頼性の確認が必要
- Search Labs設定はAI概要の完全無効化には対応していない
AIによる概要がブログのアクセスに与える影響と実態
ブログやサイトを運営している方にとって、AI概要は「検索結果を使う側の話」だけではありません。自分のサイトへのアクセスが変化しているか、影響の実態を把握しておきましょう。
ゼロクリック検索が増えている現実
AI概要が普及することで起きている最大の変化が「ゼロクリック検索」の増加です。ユーザーが検索したとき、AI概要の文章だけで疑問が解決してしまい、個別のウェブサイトをクリックしないまま検索を終える行動パターンが増えています。
検索ツールのahrefs社が30万件以上のキーワードを分析した調査では、AI概要が表示されるとトップページへのCTR(クリック率)が平均34.5%減少する相関関係が確認されています(※数値は調査時期・対象によって変動するため参考値としてご確認ください)。また株式会社キーワードマーケティングが2025年5月に公開した調査によると、2025年3月以降にAI概要の影響で自然検索からの流入が減少したと答えた企業は約6割(61.9%)にのぼっています。
特に影響を受けやすい記事の種類
AI概要の影響は記事の種類によって差があります。最も影響を受けやすいのが「〇〇とは」「〇〇の意味」といった定義・説明系のKnowクエリを扱う記事です。AIが1〜2文で完結できる質問に答えてしまうため、ユーザーが元記事まで来る必要がなくなります。
一方で、体験談・独自データ・実践手順・比較など、AIが単独で生成しにくい独自性の高いコンテンツは影響が相対的に小さいとされています。読者が答えで満足するのではなく「詳しく読みたい」「この人の意見を知りたい」と思う記事は、クリックされる動機が残ります。副業やブログ運営などの実践系記事は、この視点から作る意義があります。
アクセスが減っても慌てない判断基準
「アクセスが減った=すぐに大問題」と結論づけるのは早計です。Google Search Consoleで「クリック数は減ったが表示回数は変わっていない」状態であれば、それはAI概要に引用されてユーザーの目に届いている証拠でもあります。また、Knowクエリで来ていたユーザーの多くはコンバージョン(購買や登録)意欲が低い層であることも多く、流入の質という視点で見ると必ずしもマイナスとは言えません。
大切なのは、変化が起きているかどうかをデータで確認してから対策を考えることです。Google Search Consoleのパフォーマンスレポートで「クリック数」「表示回数」「平均掲載順位」をキーワード別に確認し、どの記事に変化があるかを把握するところから始めましょう。
| 記事の種類 | AI概要の影響 | 対応の方向性 |
|---|---|---|
| 「〇〇とは」系の定義記事 | 影響を受けやすい | より深い解説・独自視点を追加する |
| 実践手順・How To記事 | 中程度 | 具体的なステップと注意点で差別化する |
| 体験談・比較・調査記事 | 比較的影響が小さい | 一次情報・経験を積極的に盛り込む |
| ローカル・地域情報記事 | 影響が出にくい | 現状維持しつつ更新を継続する |
- AI概要の普及でゼロクリック検索が増加し、Knowクエリ中心の記事でCTRが下がっている
- 定義・説明系の記事が最も影響を受けやすく、体験談・比較記事は比較的安定している
- アクセス減の実態はSearch Consoleのデータで種類別に確認してから判断するとよい
- 流入数だけでなく流入の質(コンバージョン意欲)も合わせて見ることが大切
AI概要に引用される記事を作るために押さえたいポイント
AI概要で「邪魔」という話ばかりではなく、逆に自分のサイトがAI概要に引用される立場になれれば、それは検索結果の上部に情報が載る新しいチャンスでもあります。引用されやすい記事づくりに必要な要素を整理します。
通常のSEOで上位を取ることが前提条件
AI概要に引用されるための大前提は、従来の検索エンジン最適化(SEO)で上位表示されていることです。SEO分析ツールのSEO Clarityの調査によると、AI概要で引用されるページの約99.5%がオーガニック検索で上位10位以内のページであり、特にトップ3位以内のページは全AI概要の約80%で何らかの形で引用されているとされています(※数値は調査時期・環境により変動します)。
つまり、AI概要の対策を意識する前に、まず通常のSEO施策をしっかり行うことが最も有効な基盤づくりになります。キーワード選定・検索意図の把握・内部リンクの整備・ページ速度の改善など、基本的な取り組みの積み重ねが大切です。
E-E-A-Tを意識した信頼性の高いコンテンツを作る
GoogleはE-E-A-T(Experience:経験、Expertise:専門性、Authoritativeness:権威性、Trustworthiness:信頼性)をコンテンツ品質の評価基準として重視しています。AIが引用する情報源を選ぶ際も、この信頼シグナルが重要な判断材料になります。
具体的には、記事の著者情報や運営者情報を明確に記載すること、一次情報(公的機関・公式サイトなど)を参照して情報の根拠を示すこと、そして自分自身の実体験や調査結果などオリジナルな情報を盛り込むことが、AIに「信頼できる情報源」と認識されるための要素になります。副業やツール活用を扱うブログでは、料金・仕様など変わりやすい情報に公式サイトの確認を促す一文を入れておくことも誠実さを示す一つの方法です。
AIが読み取りやすい記事構造に整える
AI概要の生成にあたって、AIはページ全体の構造を解析しながら回答に使えるブロックを抽出します。そのためH2・H3タグを論理的な順序で使い、各セクションが明確なテーマを持つ構成にすることが大切です。また、FAQスキーマなどの構造化データ(Schema.orgのマークアップ)を実装すると、AIがコンテンツの意味をより正確に把握しやすくなります。
記事内で「結論→理由→具体例」の順で情報を整理することも、AIが回答ブロックとして抽出しやすくするための工夫です。一文を短くし、1段落を150字前後に収めることは、人間の読みやすさとAIの情報抽出しやすさの両方に貢献します。
・H2/H3の見出し階層が論理的に整理されているか
・著者・運営者情報がページ内に明示されているか
・一次情報(公式サイト・公的機関)への参照・リンクがあるか
・体験談・独自データなど、他サイトにない情報が含まれているか
・FAQスキーマなどの構造化データが実装されているか(任意)
- AI概要への引用は通常SEOで上位にいることが前提条件になっている
- E-E-A-Tの観点から著者情報・一次情報参照・独自コンテンツの充実が大切
- H2/H3の論理的な構造と短い文章は、AIの情報抽出しやすさにも直結する
- 構造化データの実装でAIへの情報伝達精度を高められる
AI概要時代にブログ運営者が取るべき全体戦略
AI概要への対策は記事単体のテクニックにとどまらず、ブログ全体の方向性に関わる戦略的な問いでもあります。個別の対策を有機的につなぐ視点を整理します。
検索だけに依存しない集客チャネルの多様化
AI概要の普及にかかわらず、検索流入だけに集客を依存するリスクはこれまでも指摘されていました。SNS(X・Instagram・Pinterestなど)、メールマガジン、YouTube・ショート動画、LINE公式アカウントなど複数の接点を持っておくことで、検索アルゴリズムの変化による影響を吸収しやすくなります。
在宅副業やAI活用のジャンルでは、特に検索以外のプラットフォームで情報を探すユーザーが増えています。「ブログで調べ、SNSでフォロー、メルマガで深掘り」という動線を設計しておくと、AI概要でクリック率が下がった際にも安定した関係を維持できます。読者との接点を一本化しないことが、長期的な安定につながります。
「深く読まれる」コンテンツを軸にする
AI概要が表示されても、ユーザーが「続きを読みたい」と感じれば記事をクリックします。単純な定義説明や汎用的なリスト記事は代替されやすく、一方で「自分ごと化できる具体例」「同じ立場の人の経験談」「比較や選び方の指針」は代替されにくいコンテンツです。
在宅副業を始めたい読者が知りたいのは「AIツールとはこういうものです」という説明ではなく、「実際どうやって使うのか」「気をつけることは何か」「どこから始めればよいか」という判断に必要な情報です。AIが概要として要約できる以上の深さと具体性を持った記事を作ることが、これからのブログ運営の中心的な考え方になります。
定期的なコンテンツ監査でKnowクエリ記事を見直す
AI概要の影響を受けやすいKnowクエリ(「〇〇とは」系)の記事は、放置しているとアクセスが減り続ける可能性があります。3〜6か月に1回程度、Google Search ConsoleとGoogle Analytics(Googleアナリティクス)を使ってどの記事のクリック数が落ちているかを確認し、内容の補強・独自視点の追加・他の記事との内部リンク強化を行うコンテンツ監査を習慣にするとよいでしょう。
「更新日の記載」も実は重要です。最新情報が含まれる記事であることを示すことで、AIが参照する情報源として選ばれやすくなるという側面があります。価格・仕様・制度など変わりやすい情報は随時確認・更新し、読者と検索エンジン・AIの双方から信頼されるページを維持することが継続的な運営の基盤になります。
| 対策カテゴリ | 具体的なアクション | 優先度 |
|---|---|---|
| 流入チャネルの多様化 | SNS・メルマガ・動画などを追加する | 高 |
| コンテンツの深化 | 体験談・独自データ・比較軸を加える | 高 |
| 定期的な監査 | 3〜6か月ごとにSearch Consoleを確認する | 中 |
| 記事の更新管理 | 変動情報の確認・更新日の明記を習慣化する | 中 |
| 構造化データ実装 | FAQスキーマなどをWordPressプラグインで設定する | 任意 |
- 検索流入への依存度を下げるためにSNS・メルマガ・動画など複数の接点を持つとよい
- AI概要に代替されにくい「深く読まれる」コンテンツを作ることが軸になる
- 3〜6か月ごとのコンテンツ監査でKnowクエリ記事の状態を定期確認する
- 更新日の明記と情報の最新化は信頼性の維持にも直結している
- 構造化データの実装はWordPressプラグインなどで比較的手軽に対応できる
まとめ
AIによる概要をいらないと感じたときは、URLに「&udm=14」を追加する方法か「ウェブ」フィルタの選択が最も手軽かつ実効性の高い対策で、Search Labsの設定だけでは完全に消えない点を覚えておくことが大切です。
ブログ運営者としての第一歩は、Google Search Consoleを開いてAI概要の影響が実際に自分のサイトで起きているかどうかをクリック数・表示回数・掲載順位の変化から確認することです。状況を把握してから、引用されやすいコンテンツへの改善や集客チャネルの多様化に順序よく取り組んでみてください。
検索環境はこれからも変化し続けますが、読者の疑問に正直に・具体的に・誠実に答えるコンテンツを積み重ねていくことは、どの時代にも通じる基盤です。あなたのブログがこれからも多くの人の役に立ち続けるよう、一緒に取り組んでいきましょう。

